総務人事の日々

渋谷の中小企業で総務人事。本職は人材開発です。が、人事制度の設計からトイレのトラブル解決までなんでもやります。

コストをどう考えるか

総務系の作業をしていて思うこと。
それは適切なイニシャルコストをかけることの重要性。

弊社の設備も15年を越えたものがあります。
それくらいになってくるとだんだんと傷みが目立ち始めます。

もちろんこれは仕方のないことなのですが、「?」と思うところがあります。

たとえば、ある会議室。
この部屋は外部のお客様がいらっしゃったり、一般の方が出入りすることもあります。
そのため、使用中かどうかがすぐにわかるように、トビラは大きなガラスがはめこまれています。

厚いガラスがはめ込める程度のトビラなので基本的に鉄扉です。相当重い。それを支えるのは大きな蝶番です。
しかし、このトビラが設置されている部分はとても貧相な柱です。とても細い柱なので、大きな蝶番を止めるビスでは向こう側に抜けてしまったり、柱を割ってしまいます。そのため、蝶番にギリギリのサイズの小さめのビスで止まっています。
当然、鉄扉の重みに耐えられず、グラグラしています。トビラが閉まらなかったり、鍵がきちんと閉まらなかったりしています。
建てるときにしっかりとした柱に変えていれば・・・。

要するにはじめをケチったばかりに、メンテナンスのコストがかえってかかっているのです。
このトビラに関していえば、ビス穴に折った割り箸を詰めて穴を補強したり、太いビスを切って使用を試してみたり・・・。

しかしどれもこれも応急処置ですから1ヶ月もすればまた同じことが起きます。
設置場所をふさわしいものに変えなければずっとこれが続くのです。

この会議室を建てたときはまだ私は入社前でしたのでいきさつはわかりません。
しかし、現在の社内の様子をみていて、稟議を通しやすくするために施工費をできるだけ安くした・・・ということが窺えます。

イニシアルを抑えすぎたため、結局ランニングで金額だけでなく労力、時間、ダウンタイムなどの余計なコストを発生させてしまっています。

経営からの安く、安くというプレッシャーは当然のことですが、ランニングコストでどんな手間がかかるのか十分に考えなくてはならないと肝に銘じています。