賞与カットは人心を傷つける
昨年度、業績が振るわず、賞与のカットを行いました。
業績が悪ければ賞与が出ないのは当然なのですが、賞与がないと「心に傷を負う」のではないかと思います。
わたしは世の中が好景気だった時代を知らない世代です。
賞与も出たり出なかったりが当たり前の時代に働き始めました。会社の業績が悪い、という理由で賞与がカットされた経験は珍しくありません。
カットされた賞与が支給されたときのあの独特の雰囲気はいつも同じだと感じています。あくまでも主観ですが。あきらめというか不貞腐れというか、会社に対する信頼が毀損された雰囲気が漂うように感じます。やさぐれる、というのでしょうか。
みんな仕方ないのはわかっているんです。取締役の賞与、給与もカットしているのも知っています。がんばったけど結果が出なかったということもわかっています。でもなんだかやさぐれるんです。
そういうときに従業員は「退職フラグ」を検討するのではないかと思います。
もちろん自分も低業績の一端を担っているのですが、環境のせいにすることもできます。だって余所の会社は出ているんですもの(たぶん)。リアルに「退職」を検討する機会になってしまうのだと思います。
退職まで考えるということは心に何らかのダメージを負っています。
賞与がカットされた、という事実には複雑な理由があります。その一つひとつを鑑みて、なんかモヤモヤしてしまうのではないでしょうか。
業績が振るわなければ賞与がカットされるのはしかたありません。
しかし従業員はそこでダメージを負っていることを想定しておかなくてはいけないと思います。かなり力をいれて何らかのフォローが必要です。
今年は無事に支給できました。よかったです。