総務人事の日々

渋谷の中小企業で総務人事。本職は人材開発です。が、人事制度の設計からトイレのトラブル解決までなんでもやります。

社員の退職に思う

会社では人の出入りはつきもの。
とはいえ今年度は退職者の多い年でした。

中堅が何名か抜けたので、社内の雰囲気がちょっと変わりました。
しかし、人事として以下を考えると会社への影響は「特になし」であると考えています。

(1)退職者の人件費生産性
(2)退職者の将来性、ポテンシャル

(1)については、時間あたりの生産性、人件費1万円当たりの生産性を算定しています。
退職したメンバーはそこそこ仕事をしていましたが、このスコアがあまりよくありませんでした。
難しい仕事を担当している、という見方もありますが、それを効率化していくこと、自身の作業の効果を最大化するのも大切な責務です。要するに「以前のやり方」を変えられないメンバーだったのです。
実際、これらのメンバーが退職したあとには、売上は変わらず、人件費分がまるまる利益になってしまいました。
体よく人件費削減ができてしまったわけです。

もちろん人材育成としての面から考えると、もったいないと感じる部分もあります。
彼らの育成には10年近くがかかっています。しかし、ではこれから10年後、彼らの行く末はどうなっているか。
ここ何期かの人事評価を見ていてもちょっと厳しかったかなという感じです。有り体に言えば伸び悩んでいました。(2)の結論が導き出されたのはこういった経緯でした。

その能力を伸ばせない会社にももちろん問題はあるかと思います。
しかし同じような時期に入社して大活躍しているメンバーもいます。その差はなんだったのか。これを明らかにするのが今回の退職者たちを見送ったあとの人事の仕事だろうと考えています。