総務人事の日々

渋谷の中小企業で総務人事。本職は人材開発です。が、人事制度の設計からトイレのトラブル解決までなんでもやります。

そんなこと、まったく望んでない

HRベンダーさんからよくいただく提案に「採用業務の効率化」があります。

わたしに代わって書類審査や面接の日程調整をしてくれるサービスです。人事担当者の業務の効率化が目的ですね。

  

ただ、わたしはこの手のサービスに魅力を感じたことがありません。
書類選考や面接の日程調整はたしかに手間です。

ですが、特に書類選考こそ人事の人が全部目を通した方がいいと考えています。
たしかに数万の応募者が集まる大手企業さんではそれは難しいでしょうが、弊社では多くてもせいぜい200名です。ひとりで見ることは可能です。そして気になる人に職歴などの質問を送ることもなんとかできます。

というより、この作業が苦痛だったら人事なんてやっちゃいけないと思います。生きている人間に興味を持ち、経歴、仕事内容からどんなことができる人であるか仮説をつくることは人事の仕事そのものです。

学歴や前歴、年齢、性別で「切って」いくだけなら誰でもできます。しかしそれだけではわからない可能性を見つけていくのが仕事の本質でしょう。

  

時間はかかってしまいますが、着眼点、仮説構築の方法、検証の仕方をパターン化していけば生産性を向上させることだって可能です。

そういう意味もあってわたしには書類選考は「楽しい仕事」のひとつです。将来の大黒柱との出会いの瞬間です。高い集中力でエキサイティングな時間です。

 

ですからこの仕事を誰かに渡すわけにはいかないです。ましてや業者さんには代わってもらえません。