等級制度を導入したときのあの緊張感が毎年甦ります。
新年度の給与が確定しました。
等級制度をつくって5シーズン。運用もずいぶんとこなれてきました。
このシステムをつくったときには、5年後に人件費がバーストしている予想でした。それまでは景気のよかった頃のままのシステムでした。
社員にとっては「人件費抑制」というのはおもしろい話ではありません。ただやはりこれをやらなければならないタイミングでした。会社が沈むことはなかったでしょうが、なんらかのハードランディング(賞与ゼロなど)は避けられなかったと思っています。
これがベストの解答だとは思いませんが、人事屋さんとして人件費をある程度コントロールできる仕組みをつくれたことはちょっとした誇りです。
しかし作業は毎年とても緊張します。
改定作業はルールと手順がきっちり決まっているので、スムーズに進めることができます。でも何回やってもこの操作は独特の緊張感があります。初めてこのシステムを操作したときの緊張感。自分のつくった仕組みですから自信と不安は完全同居です。おそらく自分が気づいていない穴があります。でも給与のことですからミスは許されません。「間違いました、修正します」という対応は不信感を生みます。ひとつひとつ確認をしながら脂汗をかきながら作業を進めたことをありありと思い出します。
その緊張感は毎年甦ります。
ドラフトを作成して取締役会で議論をしてもらい、なんとかかんとかここまでたどり着きました。ひとりだけでホッとしています。