社内で決裁をもらうための書類づくりについて、前職のマネージャーが教えてくれたこと
総務ですもの、社内の書類をたくさんつくります。
今日も災害時の安否確認システムの稟議書をつくりました。
(稟議ってアホくさい、そもそも無駄だ、という議論はちょっと置いておいて…)
決裁を求めるための書類をつくる際に、いつも思い出すのは前職のマネージャーです。もう10年近く前に仕事をしていた会社は、社長が絵に描いたようなワンマン。社長のご機嫌伺いがわりと大切な仕事でした。特にマネージャーともなればそうでしょう。
そのマネージャーから直接指導されたわけではないのですが、社長の決裁を求める書類をつくっているのを横で見ていたことがあります。その時の様子を見て取って学んだことです。
(1)何をしてほしいのかをはっきり書く。
「◯◯円となります。よろしくお願いします」なんて曖昧な言い方はNG。「◯◯円かかりますが■■ができるようになります。ご承認いただき決裁印をいただきたくお願いいたします」
社内であっても「やってほしい行動」をハッキリ書くことが必要だそうです。
(2)必要な資料を最低限
見積だけでなく、必要な書類はできる限り添付します。
しかし添付しすぎもよくありません。「必要最低限」を十分に吟味します。
その時のチェックポイントは「こんな量は社長に読んでもらえない」です。必要最低限、かつ最大効果の添付資料を厳選します。
(3)手書きで注をバシバシ入れる
これが最大のポイントです。
最後は赤のフェルトペンを使って、機能や仕様の重要なポイントには下線を引いて「ここがポイントです」と手書き。金額の明細の値引き額、他社との比較についても◯をグリグリして「最安値にしました」と手書き。
さらに最後に「ご承認のほどよろしくお願いいたします」と手書き。
もちろん、事前に根回しをしているのですが「初めて見てもわかってもらえるレベル」になっていました。
体裁なんてまったく気にしない(笑)、手作り感満載の書類のできあがりです。
今回のわたしの稟議書もこの流儀でグリグリになっています。
必死さは伝わると思います。
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もちろん、こんな手続に手間暇かけるなんて無意味で無駄だと思っています。
でも現実に目の前の社長、取締役に「うむ」と言って印鑑を気持ちよく押してもらわなければなりません。
物言いがついたり、突き返されたりすることがないよう、一度で済むための工夫でもあるわけです。