総務人事の日々

渋谷の中小企業で総務人事。本職は人材開発です。が、人事制度の設計からトイレのトラブル解決までなんでもやります。

採用を決められない

今日も今日とて採用面接。

 

わりとご経験の豊富な方。業界の仕事は一通りできるでしょう。いいお客様といい仕事をしてきたことが窺えます。お話の様子も丁寧で温かみがあり、話していて不快な感じがまったくありません。

 

しかし残念ながら、通過とはなりませんでした。

それはこの方がこれから何をしたいのかまったくわからなかったことです。スキルは十分だと思うのですが、弊社でやっていただきたい業務にしっかりコミットメントして成し遂げてくれるか感じることができませんでした。「指示されたことはしっかりやるけど、アイディアを試していくことはないだろう」という人物像に行き着いてしまいました。

 

本当にもったいないことですが、やっているうちにモチベーションが形成されて期待以上の働きをしてくれるかもしれなかったです。スキルはそもそもあるのですから。しかしそれを試すことはできませんでした。

ここで採用することは期間の定めのない雇用契約を結ぶことになり、「ダメでした」で退職してもらうことができないからです。そもそも一度入社した時点でエージェントに相当額を支払うことになります。試用期間でNGとなって会社都合で退職をしてもその費用は戻ってきません。

 

要するに試しに採用するためのコストがとても高いのです。

もうちょっと雇用の流動性が高いと我々中小企業も人材マッチングが進むと思うのですが…。